飛騨の事件簿 「鉄炮それ矢始末 一札之事」


 この古文書はかって講習会で扱った文書ですが、コピーだったため表題が切れております。「一札之事」が表題で、名前のところでも張り合わせ部分が切れているところがあります。古文書は地元旧家の蔵に眠っているはずです。
   下呂郷少ヶ野村 現在の下呂市少ヶ野
   下呂郷小川村  現在の下呂市小川
   竹原郷乗政村  現在の下呂市乗政
村々の三役が関わって事件は解決したようです。

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一濃州加子母村宇右衛門殿娘おいちとの当年乗政村喜三郎殿方江御抱置下呂江召連候節、下呂にて川西より鉄炮楚れ矢着物之裾に相当り尤怪我は無く候得共麁末之致方故御役所表迄も御訴なさるべき旨他領之者と申御尤至極に存じ奉り候、然共態と打懸り候にてはこれ無く楚れ矢之儀に御座候故、その村名主組頭五人頭衆御取あつかい下され候故両国共に内済に罷り成忝く仕合せに存じ奉り候、然上は当人吟味致し向後鉄炮取上げ名主方に預り置、以後麁末成儀御座なく候様急度申し付けるべく候、後日の為両名主組頭五人頭連判之一札仍て件の如し
      宝暦十二年午四月

下呂郷少ヶ野村五人頭  喜兵衛印
同断   吉右衛門印
同断   文右衛門印
同村与頭  六兵衛印
同郷同村与頭 権八印
同郷小川村与頭 吉助印
竹原郷乗政村立会 勘十郎印
同断   重左衛門印
同村五人頭 弥兵衛印
同断   藤右衛門印
同村与頭 武右衛門印
同断    与三郎印
同村名主 茂右衛門印
下呂名主 又右衛門印

       乗政村  喜三郎殿
            六三郎殿
【註】
  宝暦12年・・・1762年
  麁末・・・・・粗末



 
           
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
           

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